山本:これはね、コンペの時につくったムービーですけれども、二人が出会うっていう物語で、建物の中がどういう機能があるのかをクライアントに説明するのにつくったんですね。自動車で、このリブロードからエントランスですね。メインエントランスに一番大きい広場があるんですね。これはMs.スミスがここにきたところですね。これはMr.スミスさん。彼はここに自分のオフィスがあるっていう想定なんですよ。最初はガラス屋根の上が歩けるように提案したんですよ。

平沼:おお〜。

芦澤:すごいですね。

山本:こんなん雪降ったらどうするんだって言われて、結局実現しなかったんですね。これはメインプラザですね。ほぼだいたいこの通り。屋根の形はちょっと違いますけど。このムービー事務所でつくったんですよ。

平沼:ええー!

芦澤:ええー!すごいですね。

山本:すごいでしょ。

平沼:え、このキャラクターも?

山本:このキャラクターもね、すんごいうまい奴がいるの。藤木ってやつなんですけどもね。すごくうまいでしょ。そいつはこういうのつくるの大得意なんですよね。こうやって少しずつスロープで上がっていく。

平沼:そうですか。

山本:これはMr.スミスさん、ガラスの上を歩いているところ。

芦澤:完全もう床はガラスで。きたらすごかったですね。

山本:結構面白いだろうなあ。こういうレストランはたくさんできると思います。彼女はイベントのために来たんだって想定なんですね。

平沼:物語もちゃんとつくって。なるほどなあ。

山本:こういうイベントができるちっちゃい場所がたくさんあるんですよ。これはね、エコカーの展示会をやっていて、ここで二人が会ったの。ここはビュッツェン・ビュールっていうデーティング・スポット。この丘からずっとそのまま建物の中に入っていける。これはさっきのメイン広場ですね。これはホテルのロビー。結婚式もできます。

芦澤:柱がルーバーのような役割も。

平沼:すごい、藤木さんすごい。(笑)
つぎのプロジェクト、図書館へいっても大丈夫ですか。

山本:時間が終わりならこれで終わってもいいですけど、これ見ます?

平沼:あっ、はい。みたいです。(笑)

山本:これは天津で去年できたばっかりの図書館で、5万uっていう巨大図書館ですね。5万6千だったかな。600万冊っていう。めちゃくちゃ大きいんです。

平沼:600万!

山本:これは、背が6mの梁でできているんですね。梁の上にクロスするような形で梁が乗っていて、柱が全く見えてこないような構造ですね。6mあるので20mくらい平気で飛んじゃうわけですよね。そこを本棚に使いながら、空中を飛んでるようなブックシェルフがいっぱいできるっていう、そういうアイデアです。

芦澤:構造は鉄骨ですか?

山本:はい。鉄骨です。

平沼:すごいっ。相当重いはずなのに軽く見えるのがすごいですね。

山本:そう。こういう構造ですね。20mのスパンを半分ずらして、だから10.2mごとに下に、接しているわけですね。穴を開けておく、適当に床をつけて。上まで吹き抜けをつくりたければ、上から光が入るように。だから光とか考えながらプランニングしてったっていう。これは1階で、通り抜けられるようなっています。

芦澤:すごいですね。

平沼:すごい…。

山本:一番上からトップライトが落ちていると思うとわかると思いますけど、いろんなところに床があって、光の入ってき方が面白いです。

平沼:いやあ、面白いし、すごい本棚が。本には見えないですね。

山本:壁がね、アルミでつくったんですけども、えーっと、20cm×40cm、30cmだったかな。そういうアルミ板をつくって、角をテーパーで削って、それで貼ってったんですね。壁がなかなかピターっと真っ平らできないんですよね、いつもぐにゃぐにゃになっちゃう。はじめっからでこでこしてればいいかなっていう。

芦澤:空間はワンルームですか?

山本:ワンルームですね。色んなセクションに分かれているんで、それは分かれるようになってます。

平沼:すごい空間。

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